体重移動を考えすぎていませんか?


個人レッスン中に

「体重移動に関するエピソード」を

お話したら、

ブログやメルマガにも書いたら

他の人にも役立つのでは?

というご意見を頂きました。


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2011年の日本プロゴルフ選手権が行われた

小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)での

出来事をお話しします。



ここのコースの特徴は、

「狭くて、長くて、難しい」

と3拍子揃ったトーナメントコースです。


通常営業では

15番ホールは

パー5なのですが、

日本プロの時は

517ヤードの「パー4」として使用されました。


試合当日はアゲインストだったので、

池田勇太選手がセカンドを3番ウッドで打って

グリーンオンさせてその日、

唯一のバーディだった

くらい難しいホールです。


最終18番も

460ヤードのパー4なので、

距離だけでもすでに難しいですが、

さらに言うと、打ち上げなので、

体感的には500ヤードくらいあります。


その上、

コースの左右の

まぁまぁ浅いところにOBがあります…


17番まで良いスコアだったら、

18番のティーショットは

7番アイアンで打ってもいいな

と思えるくらいのコースです(笑)





そのコースで

確か2009年?くらいに

ある予選会がありました。


ただ、その時僕は、

ゴルフ場での作業中に

足を切る怪我をしていました。


そこから菌が入り、

右足がパンパンに腫れ上がってしまっていて、

「右足を常に引きずって歩く」状態だったのです。




通常はテークバックすると、

「トップの時に、右足に体重が乗りますよね?」

そうなると、もうどうしようもないくらい

痛いわけです…


試合の日までに完治しないことが予測されたので

極力、右足に体重をかけないで、打てないか考えました。

一般的なゴルフスイングのイメージは

(アドレス時)均等→右足→左足

とかける体重移動だと思います。


それができない状態だったので、

「左足→ほぼ左足→左足」という感じで、

ほとんど右足に体重移動をかけないで

ショットする



通常とは全く違う打ち方の

2パターンで練習していました。



それくらい最悪のコンディションでした…



予選会は

前日に指定練習日というものがあるのですが、


「コースでいきなりスイングを変える」のは

危険だという思いが

やはりあります。



ただ、実際に

練習ラウンドやってみてわかったのですが、

「通常の体重移動をしたら」

やっぱり痛くて、まともに振れず、

球が曲がるわけです。


曲がってOBはもちろん、

ラフに入ると

距離も長く

セカンドが届かなくなるので、

ボギー以上が確定するので、

その前日は、85くらいのスコアでした…



難コースだったので、

他の選手の様子を見ていても

たぶん77(+5)くらいで回れば予選通過できると

思っていたのですが…



「今日の状態だと100%予選落ちする!」


ことだけがハッキリわかりました。






前日の指定練習ラウンド終わって、

「いつものスイングは無理!」

と判断して、

作戦を変えることを決めました。



宿舎をとった、

滝野社IC近くの

「池に向かって打つ」練習場に行き、



試合前日にも関わらず、

「左足→ほぼ左足→左足」

というゴルフスイングを練習し始めたのです。




それは当時のゴルフ常識外の

スイングイメージだったので、

多少不安でしたが、

「普通にやったら100%無理」だったので、

もうやるしかないわけです(>人<;)



そして、迎えた

次の日、

朝一の打ち下ろしのティーショット…


試合で

いきなり初めてのスイングイメージで臨んだので、

めちゃめちゃ緊張していました。



「とりあえずまっすぐ飛べ」と

念じて打ったものの…


ドライバーで打った球は、






想像以上にスライスしました…


「今日1日が終わった…」





と思った瞬間、



木にコーンと跳ね返ってきて、

フェアウェイのど真ん中。


そこからパー発進

&

「もうどうなってもいいや!」

とドライバーが吹っ切れて、

その後は全然曲がらなくなりました。


17番まで
トータル3オーバーでそこまで来ていて、

(アプローチでしのぎ続けている)

通過ラインはクリアしている感じはありましたが、



最後にして、最大の難所

例の18番ホール(パー4)

「ボギーでも通れるから、7番アイアンで打とうか…」

と迷いました。



ただ、もし、

ここでアイアンでOB打ったら、

たぶんダボで上がれないし、

死ぬほど後悔すると思ったので、

「左足→左→左」のことだけ考えて打ちました。

距離はそんなにでませんでしたけど、

フェアウェイへ!!!!!!!!





そこから210ヤードくらいの打ち上げを

5番ウッドで打って、

グリーン手前まで運び

そこからアプローチ打って、

なんとか競技を無事終えました。

(この間、ずっと右足を引きずっているわけです)




関西弁で言うところの

かなり、

「必死のパッチ」で

ゴルフした思い出深いコースです。





面白いことに、

2011年~2013年くらいにかけて、

「左一軸打法」とか
「スタック&ティルト」打法(右に荷重をかけない)

打ち方が流行りました。



案外、スイングの中で

「当たり前だと思っていた部分」を

変えると、

もっと楽に振れるようになるかもしれませんね。